スリランカにあるJRさんと日本ゆかりの地
以前の記事で、日本にあるJRさんとゆかりのある地を紹介したかと思います。
知らないって人は読んでね!↓↓↓
srilanka-jr-japan.hatenablog.com
今回は、日本ではなくスリランカにあるJRさんゆかりの地、そして日本とスリランカの繋がりのある場所を紹介したいと思います。
日本とJRさん、日本とスリランカがいかに深い繋がりがあるのか。
これを読めばあなたもJR通です!
- 【J.R.ジャヤワルダナ・センター】
- 【ジャパニーズミュージアム(Japanese Museum)】
- 【トリンコマリー(Trincomalee)】
- 【日本人墓地】
- 【津波本願寺仏舎と津内犠牲者慰霊碑】
- まとめ
【J.R.ジャヤワルダナ・センター】
J.R.ジャヤワルダナ元大統領について知りたいならまずはここへ!
と言っても過言ではないかもしれません。
JRさんの功績を称えた博物館「J.R.ジャヤワルダナセンター」がコロンボ中心地にあります。
特定の人物の博物館があるという時点で、どれほどの影響力を与えた人なのか感じるんじゃないでしょうか。
J.R.ジャヤワルダナ氏の写真を始め、各国からの贈答品など様々な展示物があり、
1951年サンフランシスコ講和会議でのジャヤワルダナ氏の演説の原稿の原本、会議の様子が分かる写真、天皇陛下から送られた手紙の原本などなど。
本当に貴重な資料等が残っています。
引用元:トラベルコちゃん
[Map]
【ジャパニーズミュージアム(Japanese Museum)】
先に紹介したJ.R.ジャヤワルダナセンターは有名のようですが、実はこの裏に日本人しか入れない「JAPANESE MUSEUM」という博物館があるんです。
普段は鍵をかけて閉まってあるんですが、日本人ということを伝えれば中に入れてくれるそうで、日本語が話せる人が付き添って説明してくれるようです。
ジャヤワルダナ氏の銅像、昭和天皇のお写真、日本からの贈答品の数々。日本とスリランカの関係の歴史がよく分かる場所になっています。
引用元:地球の歩き方
【トリンコマリー(Trincomalee)】
スリランカの北東部に位置するトリンコマリー。
ここには第二次世界大戦までイギリスの軍事基地がありました。スリランカがイギリスの植民地であったためです。
第二次世界大戦中、日本はイギリスと敵対状態にあり、1942年4月9日、日本軍はこのトリンコマリー港を空襲しています。
この辺の話はブログ初期の記事でもチラッと紹介しています。
srilanka-jr-japan.hatenablog.com
ハワイ真珠湾を攻撃した日本海軍がその足で120機の爆撃機を引き連れて、イギリス海軍の基地があるセイロン島(現スリランカ)にやって来て、コロンボにある「アンゴダ※」という場所とこの「トリンコマリー」を空爆。
イギリスの為の軍事基地とはいえ、空港・港・鉄道の作業場・石油施設等で大きな被害を受けました。
※アンゴダ(angoda) 1942年、4月4日、同じく空襲によって精神病院の建物が被害。
しかし、この多大な被害を日本軍から受けたにも関わらず、
『日本はスリランカを占領しているイギリスと戦っているのです。日本軍がトリンコマリーを空襲し、イギリスの戦艦を撃沈した時は、皆とても喜びました』
スリランカではこのように言われているそうです。
その空爆の際、3人が乗った日本軍の攻撃機一機がトリンコマリーで撃ち落され、墜落してしまいます。
その日本軍機は、石油基地中にある石油タンクのひとつに衝突したといいます。そのタンクは炎上し、その後も7日間燃え続け、その後タンクに衝突した日本軍機のエンジンなどが現場から取り出されて、現在も保存されています。
この写真はトリンコマリーに残る爆撃の事実を示した記念板で、現在は石油基地のある敷地の中に爆撃機の残骸と共に置かれています。
記された文字によると、「 1942年4月9日午前6時45分、3人の日本人(Shigemori Watanabe、ほかの2人の氏名は判読が不可能)が乗った爆撃機が撃ち落される。7日間燃え続け、一人の遺体だけが発見された 」とあります。
また、トリンコマリーの空襲の際に撃ち落された日本軍機に乗っていた日本兵をスリランカのある僧が助けてかくまったという話があるそうです。
一見、敵対状態にある日本とスリランカでしたが、その心情はこんなにも強い信頼関係にあったんですね。
[Map]
【日本人墓地】
先に述べたように、1942年4月、120機の日本海軍が空爆した際、そのうちの1機がイギリス軍に追撃されたが、3人の日本人乗組員が亡くなりました。
この墓地に彼らの霊を慰めるために慰霊碑が建てられました。
攻撃された側の国が攻撃した側の国の為の墓地を造るなんて。普通だと考えられないことじゃないですか?
引用元:コロンボにある日本人墓地を訪ねて
日本人墓地はカナッテ市営墓地の一画にあり、きれいに整備されていて、スリランカ日本人会の人々によって管理されているようです。
引用元:コロンボにある日本人墓地を訪ねて
「大日本帝国海軍戦死者慰霊碑」と記された慰霊塔。
裏側を見ると、
「第二次大戦中大日本帝国海軍戦死者の遺体を丁重に埋葬供養されたスリランカ国民の「愛」を記念し戦死者の霊と平安を祈り之を建つ 昭和五十四年一〇月一八日 日本国特命全権大使 越智啓介」
と、記載されています。
スリランカ人が戦時中から日本軍を称えていたのは本当のようですね。
[Map]
【津波本願寺仏舎と津内犠牲者慰霊碑】
2004年スマトラ沖地震の際、スリランカ・ゴール州は多大な被害を受けました。
そこで、日本の本願寺財団がスリランカ政府と共同で、津波犠牲者の追悼とスリランカと日本の文化交流のため、津波本願寺佛舎を建立しました。
引用元:地球の歩き方[旅スケ]
また、津波によりこの近くで止まっていた電車に乗っていて流された約1650人の犠牲者が、南西部に位置するゴール州ヒッカドゥワ市ペラリアに埋葬されており、津波犠牲者慰霊碑が建立されています。
テロによって破壊されたアフガニスタン・バーミヤン・ブッダ像を再興した高さ18.5メートルの大佛も立っています。
地震大国であり海に囲まれた日本は、津波は他人事ではありません。
このスマトラ沖地震の後に起きた、2011年3月11日の東日本大震災。
スリランカ人はこの時の恩を返すべく、日本の為にいち早く復興支援を行ってくれました。
当時、スリランカ全土の仏教寺では犠牲者を追悼し、日本と日本の人たちのために一刻も早い復興を祈る儀式を行ったそうです。
1951年サンフランシスコ講話会議から続く、日本とスリランカの良好な関係があったからこそできた恩の繋がりですね。
[Map]
まとめ
いかがでしょうか。
これまで世界遺産、バワ建築を通してスリランカ観光地をオススメしてきましたが、スリランカには他にも多くの訪れるべき場所がたくさんあります。
日本と繋がりのある地がスリランカ各所にあり、日本とJRさん、そして日本とスリランカがいかに深い繋がりがあるか少しは伝わったんじゃないでしょうか。
スリランカを訪れることがあれば、ぜひ今回紹介した場所も行ってみることをオススメします!
参考文献
【バワ建築】大阪万博セイロン館・ナンバー・イレブン
④【大阪万博セイロン館(Caylon Pavilion)】
日本とジェフリー・バワ、そして日本とスリランカをつなぐ場所は実は日本にも存在しているんです。
日本人の誰もが知る1970年に開かれた大阪万博。
そのセイロン館(当時のスリランカ)の設計者は実はジェフリー・バワでした。
建設は国会議事堂と同じく三井建設。
引用元:HELL'S NOTE EXPO '70 セイロン館
写真左側に写っているオブジェは「ボーディ・ツリー(菩提樹)」を表していて、スリランカを代表する有名な彫刻家ラキ・セナナヤケ氏によって造られました。
当時、他のパビリオンは人だかりで大行列だったけれど、セイロン館とかカナダ館は空いていたようです(笑)
⑤【ナンバー・イレブン(Number11)】
コロンボ市内の閑静な高級住宅街に、ジェフリー・バワ氏が余生を過ごした自宅兼オフィスである「ナンバー11」があります。
1959年にバワ氏がこの場所を購入した当時は、4軒が連なった長屋状の住宅でしたが、彼が3軒の住宅を買い増して行き、現在の形になっています。
内と外の境界がない開放感溢れる吹き抜けからは、やさしい光と心地よい風を感じられ、 ここが室内であることを一瞬忘れてしまう不思議な空間です。
現在一般公開されており、当時の面影を残す建物内部の見学や、部屋数は少ないが宿泊も可能。
特に、2階ゲストルームであるリビングには、先ほど紹介した大阪万博セイロン館のオブジェとなった菩提樹のミニチュア版が飾ってあり、現在では見ることができない万博の面影をここでも感じることができるのかもしれません。
見学には予約が必要ですが、1時間ほどの見学ツアーに参加することもでき、バワトラストというバワ建築を管理する企業のスタッフが同行し、バワの生涯や建築について学ぶことができます。
Informationインフォメーション
[アクセス]コロンボ市内
[料金]見学ツアー:10:00、12:00、14:00、16:00
ツアー料金:Rs1000(2014年8月現在)
予約はこちらから
[Google Map]
参考文献
ジェフリー・バワが過ごした自宅 「Number(ナンバー)11」 | SriLankan Holidays
【バワ建築】シーマ・マラカヤ寺院(Seema Marakaya Temple)
③【シーマ・マラカヤ寺院(Seema Marakaya Temple)】
1977年、スリランカがJ.R.Jayewardeneさんが率いる新政権を選出した年に、バワ氏はベイラ湖にこのシーマ・マラカヤ寺院を建設しました。
ジェフリー・バワの手掛ける建築はホテルが多く、デザイナーとして知られているため仏教寺院は珍しく、人気の観光スポットになっています。
引用元:トリップアドバイザー
そして実はこの場所も、日本にとってとてもゆかりのある場所なんです。
世界中に大きな衝撃を与えた東日本大震災。多くの被災者が出る大惨事となりました。そんなときにここシーラ・マラカヤ寺院では、日本のために祈りの会を行い被災者への祈りと復興の願いをしてくれていたのです。
その時には寺院の中に日本の国旗が数多く掲げられており、非常に胸が熱くなる光景だったそうです。
そんな素敵な心を持つスリランカの人々の温かさに触れることのできる場所でもあるんですね。日本人として一度は訪れておかなければいけない場所だと思います。
Informationインフォメーション
[アクセス]コロンボフォート駅から101番のバスに乗り、ガンガラーマ寺院(Gangarama Temple)で降りてすぐ。タクシーで3km。
[料金]無料
[Google Map]
参考文献
スリランカに来たら外せない!コロンボの有名寺院めぐり|海外現地オプショナルツアーのタビタツ
【バワ建築】ジャヤワルダナハウス(Jayewardene house)
引用元:The Jayewardene House | Sebastian Posingis
②【ジャヤワルダナハウス(Jayewardene house)】
コロンボの南東約150kmの小さな沿岸の町”ミリッサ(Mirissa)”の北の郊外にひっそりと存在する「レッドクリフ(Red Cliffs)」
この場所はJRさんの故郷でもあります。
1997年、J.R.Jayewardeneさんの孫にあたるPradeep Jayewardene氏がジェフリー・バワ氏に依頼し、10年前火事で失ったバンガローの代わりに、ジャヤワルダナ家のためのプライベート休暇用に設計されたものでした。
1階のオープンサイドにはリビング・ダイニングスペースがあり、東海岸を形成する崖の上からWeligama Bayを見下ろすことができ、リラックスしてインド洋の息を呑むような景色を楽しむことができます。
リビングエリアの上下に3つのベッドルームがあり、スイミングプールと静かなビーチもあります。
バワ氏のキャリアの後半に作られたこの家は1998年に完成し、その優雅さと明快さは、40年にわたり絶え間なく進歩してきたバワ氏の建築家としての集大成と言えるでしょう。
このホテルは宿泊可能で、最大8名まで泊まることができるようです。
料金は高めですが、日本のどこのガイドブックにも載っていない秘境のリゾート宿泊施設!
インド洋を拝みながらベッドソファでリラックし、読書なんていう優雅な一日を過ごしてみてはいかがでしょうか?
今年のGWにここに一緒に泊まってくれる方絶賛募集中です(笑)
8人でシェアしましょう!笑
Informationインフォメーション
[アクセス]ゴールから車で1時間
[料金]ホームページ要確認
予約はこちらから
[Google Map]アドレス:Colombo-Galle Highway, Mirissa, Southern Province
貸し切りで予約可能で、最大8名まで宿泊可。
参考文献
【バワ建築】国会議事堂
①【国会議事堂(National Parliament)】
バワ建築でまず最初に紹介したいのはなんといっても「国会議事堂」です。
スリランカの首都スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテに存在する建築物で、
このブログの最大のテーマであるJ.R.ジャヤワルダナさんと接点のある作品です。
1979年、JRさんは入札で国会議事堂を作る人を呼びかけず、ジェフリー・バワ氏に直々に国会議事堂を設計するように依頼をしたそうです。
バワ氏はJRさんと交流があったと言われており、このやり取りからも2人が大きな信頼関係を築いていたことが想像できます。
この建築が2人をつなぐ象徴的な場所と言えるのではないでしょうか。
また、建設委員会が1972年に発足し、日本の企業(三井建設)が建設を担っており、改修工事も日本企業の協力が進んでいます。
建設資材も日本から多くを輸入したそうです。
「アジアのどの国も親近感をもってもらえるような建物」をコンセプトにバワは設計を担いました。
日本とスリランカをつなぐ重要な場所とも言えるでしょう。
※事前に連絡をすれば内部見学もできます。
引用元:プレジャーハンターの旅日記
Informationインフォメーション
[アクセス]コロンボから車で約15分
[料金]無料(パスポート提示あり)
[Google Map]
参考文献
平成26年9月7日 日本スリランカ・ビジネス・フォーラムにおける安倍総理スピーチ | 平成26年 | 総理の演説・記者会見など | 記者会見 | 首相官邸ホームページ